さて、本日はArcGIS Pro SDK について書いてみようと思います。
ArcGIS Pro SDK とは
ArcGIS Pro SDK とは ArcGIS Pro のアドイン開発、構成拡張をコンセプトにしたソフトウェア開発キットです。ArcGIS Pro SDK では、.NET Framework が提供する TAP(Task-based Asynchronous Pattern) による非同期プログラミング、統合言語クエリ (LINQ)、Windows Presentation Foundation (WPF)、MVVM などの最新の .NET 機能と Pro の API を使用してアドインが開発できます。
ArcGIS Pro SDK でできること
ArcGIS Pro SDK を利用することで ArcGIS Pro の画面上に表示されている既存のタブメニューを変更したり、独自のタブメニューを追加したりするなどの機能拡張を行うことができます。また、アドインとして独自のウィンドウ、外部の API を利用したデータの編集、保存などが可能です。アドインは、拡張したタブ内に設置したボタンから起動することができます。
※ Pro SDK は ArcGIS Pro の機能拡張とアドインのための開発環境であり、スタンドアロン アプリケーションのような独立したアプリケーションの開発はできません。
必要なライセンス
ADS(ArcGIS Developer Subscription)の Professional 以上が必要になります。
ArcGIS Pro SDK を扱う上で壁となりうるもの
ArcGIS Pro SDK は使いこなせたら非常に便利な反面・・・
- 日本語での情報が少ない
- 英語でも情報が多くない(日本語よりかは多いですが)
- 非同期処理や MVVM など、とっつきにくい技術を使用しなければなく敬遠している
と思っている方は少なくないかと思います。そう思っている方は以下をご参照ください。ArcGIS Pro SDK で開発を行う上での重要なリソースを紹介します。
ArcGIS Pro SDK 開発をするためには
情報の取得 がキーになります。以下にキーとなる3つのサイトを紹介します。
ArcGIS Pro SDK for Microsoft .NET is the new .NET SDK for the ArcGIS Pro Application 米国 Esri の Github です。ここにArcGIS Pro SDK を使って開発をするための基本的な情報が載っています。「Editing」や「Geodatabase」などといったカテゴリーに分かれており、それぞれのカテゴリーのコンセプトやスニペットを確認することができます(Geodatabase を扱うにはどういうクラスを使えばいいのかの情報を得ることができる)。
ArcGIS Pro SDK for Microsoft .NET Framework Community Samples 米国 Esri の Github です。130個以上のサンプルツールが公開されています。作りたいものはあるけど、実現方法がわからないという場合はまずこのサンプルを確認してみるのがいいかと思います。
ArcGIS Pro 2.4 API Reference Guide API リファレンスです。
これらの三つの主要な情報源を活用することで効率の良い開発が望めるかと思います。ぜひ一度試してみてください。