さて、本日は Windows の Anaconda 環境に PyStan をインストールする方法について書いてみようと思います。というのも先日この作業にはまったので備忘録として本エントリーを残そうと思います。本エントリーが同じ問題に直面した方の手助けになれば幸いです。
PyStan とは
Stan(スタン)はC++で書かれた統計的推論のための確率的プログラミング言語。 Stan言語では、対数確率密度関数を計算する命令型プログラムを使用して、(ベイジアン) 統計モデルを実装できる(出典: Wikipedia)。PyStan は Python で Stan を使用するためのライブラリです。
環境
Windows 10 64bit
Anaconda3-2020.11
Anaconda をインストール
以下のサイトで Windows 版の Anaconda をダウンロードしてインストールを行います。また、環境変数の設定も一緒に行います。
私は以下に Anaconda 環境を入れました。
D:\anaconda3
環境変数 Path に以下を追加します。
D:\anaconda3
D:\anaconda3\Scripts
Anaconda 環境に PyStan をインストール
以下コマンドで Anaconda の仮想環境を構築することができます。今回は「1.仮想環境構築(ライブラリ無し)」で試してみます。
1.仮想環境構築(ライブラリ無し)
conda create --name XXX python=y.y
2.仮想環境構築(全ライブラリ含む)
conda create --name XXX python=y.y anaconda
仮想環境構築
Anaconda Prompt を開いて以下を実行します。Python のバージョンは3.7以上をインストールする必要があります。
conda create --name my-stan python=3.8.5
以下のコマンドで構築した仮想環境をアクティブにします。
conda activate my-stan
仮想環境をアクティブにしたので、必要なライブラリをインストールします。
conda install Cython Numpy Pandas matplotlib jupyter
pystanも入れてみます!
conda install pystan
C++のコンパイラーも必要になるので、以下コマンドでインストールします。
conda install libpython m2w64-toolchain -c msys2
インストール後、PYTHONPATH\envs\Lib\distutils に distutils.cfg というファイルが作成されます。もしなかったら手動で作成してみてください。ファイルの中身は以下のようになっています。
[build] compiler=mingw32
Jupyter Notebook から作成した仮想環境に切り替えられるように以下コマンドを実行します。
ipython kernel install --user --name=my-stan
念のため再起動してこれで準備は完了です!
PyStan のインポートができました!使い方などはまたあらためて紹介できればと思います。本日は以上です。